宝財探偵所の迷宮事件

宝財探偵所が未解決事件に挑みます。

宝財探偵所の迷宮事件 ⑥-8    帝銀事件のつづき

 生き残りであるなら、犯人のこともよく覚えているだろうし、顔や声なども知っているはずである。読売新聞社の記者と結婚したなら、もう少し犯人像に対して詳しい情報を入手できるはずである。
 しかし、帝銀事件は未解決のまま終わっている。
 読売新聞社は生き残りの女性と結婚したことで、事件の突っ込んだ真相に迫れなかったのだろうか。
 もう一つ疑問があるのは、犯人は実は読売新聞社の関係者で、村田正子さんに変なことをしゃべられると困るので懇意の記者と結婚させ、事件の真相を世間に知られないように口を封じたのではないか、ということである。

 石井四郎は、実は読売新聞社の会長であるW辺恒雄なのではないだろうか。
 もちろん、整形はするだろうし、大企業の社長か会長なので、替え玉ぐらいはいるだろう。
 しかし、石井四郎は、掬賃膾(医学博士でS価学会の会長)と同一人物であり、掬弔錬彿婢瑛困箸眇討靴ぁF碓貎擁である可能性は充分に考えられるのだ。
 731部隊関東軍に、河野大作という人物がいたが、大作という名前は掬弔量樵阿汎韻犬任△襦W辺恒雄も関東軍にいた、という噂もあったが、これらの人物は全て同一人物ではないのだろうか。

 もし、W辺恒雄が石井四郎と同一人物であれば、生き残りと結婚した新聞記者が事件の真相や犯人に迫れず、未解決事件になったこともつじつまが合ってくる。
 生き残りを助ける風に見せかけて実は口封じのために結婚したか、あるいは生き残りの女性も共犯者だったので、馬が合い、事件の真相や犯人像を明るみにさせないように話を合わせたのではないのだろうか。

 掬賃膾遒蓮読売新聞社正力松太郎とも同一人物だが、この人物は、アメリカのCIAのスパイである、という噂があった。
 読売(日本テレビ)は、正力松太郎のせいで、東京タワーの開局時(つまり放送局の開局時)にテレビ電波の割り当てを最後までもらえなかった、と言われていたが、本当はW辺恒雄と正力松太郎は同一人物で、わざとそのようにみせかけた偽装だったのではないだろうか。
 読売新聞社がCIAとグルだとわかると困るので、わざとアメリカから困らせられている風を演出したのだ。
 もし、W辺恒雄がCIAのスパイだったとすれば、731部隊での中国人の人体実験のデータをアメリカに提供し、無起訴になったのでCIAのスパイになったか、あるいは戦争前からCIAのスパイだったので、憎っくき中国人の人体実験に手を染めて、それを日本の関東軍の仕業にし、人体実験のデータと引き換えに自分たちは助かる、というストーリーを初めから描いていたということも考えられる。
 そのように考えると人体実験はアメリカCIAの仕業だったことになる。実際、731部隊の隊員たちは、腕章がダビデマークだったと言われている。ダビデマークを国旗に使用しているイスラエルは、アメリカと大変親しく、米軍やCIAの中には多くのユダヤ人がいることが知られている。
 人体実験をしながら得た研究成果を日本の市民で試したい、とアメリカが思ったとすれば、敗戦後の日本でそれを行なうことは容易である。
 我々はアメリカ人である、と警察に主張すれば、事件も無罪になるだろう、と踏んでのことである。
 そこでたいして事件のことを知らない仲間の一人(平沢という絵描き)を逮捕し、それが延々と冤罪事件である、という主張をすれば、アメリカの圧力と別人を逮捕したことにより事件はうやむやになってしまう。
 しかし、現場の刑事の中にはそれはおかしい、と思う人たちもいて、それで後から捜査日記などが出てきたのかも知れない。
 
 平沢は、妓郷蟻析困汎碓貎擁で、この人物は実は女(菊池直子)である。
 石井四郎は平田信麻原彰晃と同一人物で男であり、二人の間に男女関係があってもおかしくない。むしろ、石井の方が立場が上で、金を払って犯人役をやっていたのが平沢である、という可能性もある。

 M田正子はインドのスパイを装っている?

 M田正子という女性は、品川駅近くのインド料理店と関係があるらしい。
 このカレー店でM田正子らしき人が目撃されたためだ。
 M田正子は、インドのスパイだったのだろうか。
 インドで帝銀事件について、間違っている情報が流れている可能性もある。
 インドのスパイといえばマタハリが有名である。
 M田正子は、マタハリと同一人物だったのだろうか。
 その場合は、M田正子は石井久子(松本知子)ではないことになる。