宝財探偵所の迷宮事件 ⑮-3 坂本弁護士一家殺人事件のつづき

　野田という信者の顔は、坂本弁護士によく似ている。
　その上、坂本弁護士は、共産党の現在の委員長のＳ井和夫と同一人物である。
　野田と同一人物のシンガーソングライターＭは、この後、警察から坂本弁護士事件に関与しているとして、警察から追われている。
　
　Ｉ原から金を受け取ったのは坂本弁護士で、同じ事務所の共産党盗聴事件の担当弁護士を殺害する、ということだったのだ。


　実行犯の一人に、オウム信者が慕っているシンガーソングライターＭのつき人をしていた（あるいは同一人物）野田成人がいる。


　Ｍは広島に1960年代頃に住んでいたことがあり、Ｉ知事とはその時からの関係であったらしい。しかし、40年経った今でも、雇い人と雇われ人のような間柄だ。
　オウム信者の起こした事件を自分の犯罪であるといい、Ｉから金を受け取っていた。信者とＭは、まるでファンとタレントの関係のようだ。
　Ｍは野田の罪をなすりつけられていたが、Ｉからも金を受け取っていて、しかも、オウム信者にいい顔ができ、それはそれで成り立っていたし、自分のためにもなるので、すすんでオウムを支援していたようだ。

　シンガーソングライターＭは、Ｉ知事の娘の子の父親であったが、Ｉ知事とは性格が合わなかったらしい。
　そのことで罪を全部なすりつけられたりしていたらしい。

　
　文芸春秋社に現われたタクシーの運転手もこの野田である（ある日、文芸春秋社のＭという雑誌の編集部にタクシーの運転手と名乗る男が入ってきて、自分は坂本弁護士一家殺人の犯人だ、と言って騒ぎになっていた）。
　何故そのような行動に出たのかはわからないが、いてもたってもいられない感覚にさいなまれたのだろう。野田は、後にこの出版社で失敗をしている。　

　
　ＴＢＳの元アナウンサーＡ宮は、菊地直子である。他にもＷというアナウンサーがオウム信者である。Ａ宮が殺した同級生の父親が週刊文春社の職員で、何かの事情でいてもたってもいられなくなった野田が、週刊文春社に何とかしてもらおうと現れた。それが、この文春社の不審人物の事件である。



　プルシャを犯行現場に落としていたことで、麻原と喧嘩になったのだろうか。
　オウムの麻原とアーレフの代表の上佑は、仲が悪いとされている。
　麻原は、高橋克也の石井部隊の一員であるとすると、オウムはＣＩＡで、
アーレフはそうではなく、坂本弁護士一家殺人に関わる者たちということで、アメリカかＣＩＡのために殺害されることになったことへの反対グループとして、オウムを脱退したと考えられる。
　プルシャを犯行現場に落としたのは、わざとオウムが疑われるように仕向けたとも考えられる。

　1995年に村井という信者が殺害されたが、村井を殺害した徐という人物は上佑の知り合いだったらしい。
　何かと麻原と仲が悪かったのは、普通、資金源の違いであろう。
　上佑には、金ヅルがあった。それが、同じアーレフに属する女性信者であった。その金ヅルとは、上佑の不動産会社の女性従業員が行う麻薬密売である。

　上佑は、後にオウム真理教を脱退し、アーレフとなる。※
アーレフのメンバーは、村岡、二ノ宮、杉浦（兄）杉浦（弟）野田という6人である。
　坂本弁護士殺人事件の犯人は、オウム真理教の幹部6人であるといわれている。アーレフは全部で6人、しかも、皆麻原が嫌いであるといわれているところから、この事件の共犯者6人が何かの都合で口うるさい麻原のオウムを脱退し、アーレフを結成した。
　この6人の犯行かどうかはわからないが、上佑と元妻の村岡、村岡の息子の父親であるＭが事件に関わっているだろうと推測される。
　村岡という女性信者は、アーレフの副代表を務めていた。アーレフは現在ひかりの輪になっている。

　上佑の息子のような人物が店長をしている会社が港区にある。彼の他に、女性1人、男性1人がいる。本社は別の場所にある。
　女性従業員の父親はＩ知事らしい。
　上佑の息子のような人物と元夫婦である。子供が1人いるらしい。しかし、彼の子ではなく、シンガーソングライターＭとの間に出来た子らしい。
　つまり、ＭとＩ知事の関係は、Ｉ知事の娘の子供の父親である。しかし、Ｉ知事はシンガーソングライターＭを嫌っていた。