宝財探偵所の迷宮事件

宝財探偵所が未解決事件に挑みます。

宝財探偵所の迷宮事件 ②-53   村下孝蔵の死の謎のつづき 第二の遺棄場所は葛西?魚と関係のある場所

 M子さんの遺体は別の場所に再び運ばれた

 M子さんの遺体は、フランス公邸に遺棄された後、それでは困るというフランス側の要望により、別の場所に移された可能性がある。
 その場所とはいったいどこだろう。

 M子さんが、江戸川区の葛西の方で働いている、という情報が流れた時期があった。
 江戸川区葛西臨海公園であるという。

 葛西臨海公園は、水族館や観覧車などもある。そして、海に面しているために、砂浜もあり、ここは園地と呼ばれる景勝地となっている。
 M子さんの遺体が移されたとすると、水族館の水槽も気になる。殺害されてから公邸に運ばれるまで「いけす車両」のようなものを使用したと思われるためだ。
 水族館などの水槽の中だろうか。しかし、それでは客に見つかる可能性もある。
 葛西臨海公園の呼び物として、野鳥ウォッチングがある。
 干潟と呼ばれる沼地に、魚などを食べに来る野鳥がいて、それを保護するために、野鳥が驚かないように、柵を作り、柵の隙間からしか野鳥が見られない工夫を施してある。
 
 村下孝蔵氏は、H田S吾らオウムに「お前の肺活量をやってやる」と脅されていたことがあった。

 葛西臨海公園には、東なぎさと西なぎさというふたつのなぎさがあり、西なぎさには、水上バスなどが走る船着場があり、砂浜のあるなぎさ橋がある。一方の東なぎさには、野鳥ウォッチングの干潟がある。
 このふたつのなぎさを地図で見ると、人間の「肺」の形に見える。
 村下孝蔵の肺活量をやってやる、というのは、村下氏の大切な女性の遺体を「肺」の形をした土地に遺棄し、そのことにより村下氏を呪おうという計画だったことが考えられる。
 もし、そのようなことで葛西臨海公園を選んだのだとしたら、M子さんの遺体を遺棄するとしたら、干潟の沼地であることが考えられる。
 普通の人は沼地に入れないし、野鳥のために静かにしているみとがルールである。
 
 干潟の沼がもし、近くの海水と沼地の下でつながっていたとしたら、M子さんの遺体はもしかすると、魚が近くを通っているかも知れない。
 日本の魚は、数年前から食べにくくなっている。それは、市場が築地から環境の良くない豊洲に移転することが決定したことだけではない可能性もある。
 M子さんの遺体が遺棄されているとしたら、魚に関係のあるところでもあることが考えられ、葛西の海と村下氏の肺活量のことが葛西臨海公園だと一致する点がある。

 あるいは、遺体をいくつかに分け、ボストンバックのようなものかバックのようなものに入れられ、葛西や豊洲に遺棄されている可能性もある。

 葛西のなぎさの形を考案したか、指示したのは誰だろう。
 I原S太郎は、環境庁長官をしていたことがあり、東京湾の開発の担当だったといわれる。
 また、I原氏は肺の疾患を患っており、なぎさに遺体などを遺棄し、その遺体に自分の病気をなすりつける、などと考えたとすると、なぎさの形が何故肺の形をしているのか理由がわかる気がする。

 水族園にも展示されているマグロだが、餌は、アジ、イワシイカなどである。
 アジは、葛西の海で獲れることがわかっている。
 マグロと何か関係があるのではないか、という疑問があるが、マグロの食べている餌になる魚が葛西の海に泳いでいて、食べるものと食べられるものの関係から、マグロが疑われている可能性もある。
 あるいは、巨大魚なので、海に漂流している人間の遺体を飲み込んでいることも考えられる。
 また、推測になるが、口蹄疫という家畜の伝染病は、家畜に人間の肉などを食わしていることから、家畜が人間の肉を消化できないために、肝臓などがガンに冒される病気であり、これを行っているのは、オウム信者である。
 もし、水族館の従業員の中にオウム信者がいたとすれば、マグロに遺体の一部をやっていた可能性も出て来る。
 実際に上佑が水族園の職員として水族園の事務所にいる姿を目撃されている。
 K水族園の休館日などに誰もいない水族園の水槽内でそれが行われていた可能性もある。
 K水族園は、ガラスのドームの水族館としても有名で、ガラスというのは、M子さんの殺害の犯人のこだわりであると思われる。
 
 葛西臨海公園の一帯のデザインは、Tという会社のデザイナーによるものだが、これがもし上佑であるとすると、上佑はそのデザインに付加価値をつけるために、もとからM子さんを葛西公園の中に遺棄しようとしていた可能性も出て来る。