宝財探偵所の迷宮事件

宝財探偵所が未解決事件に挑みます。

宝財探偵所の迷宮事件 29-252    仮谷さん拉致事件のつづき

 窃盗事件

 M調査会社は、千代田区にあり、文京区のM警察署とは管轄が違う。しかし、二課で窃盗事件を捜査していた事件が、M警察署の管轄で起きたものであり、そこでM調査会社の従業員が犯人として浮上したのだと考えられる。
 M調査会社で、従業員の物を盗むように命令していた女は、秋元という女の上司の大島という女(村岡達子)であるという情報がある。
 大島は、思い込みで仕事をすることがあり、それに対して反感を持っていた他の従業員をいいなりにするために、暴力団に頼んで、従業員の家に入り、物を盗むように命令していた。
 2~3年前に、葛飾区でパブの店主を殺したとして逮捕されたI井という暴力団構成員も、大島に頼まれてM調査会社の従業員の物を盗んでいた。
 大島と秋元の関係は、会社の上司と部下という間柄以外に、オウム真理教の信者であるというつながりがあり、当時、秋元は大島に「天皇を殺した」と話していた。その話しを信じなかった従業員か大島は、秋元があまりに言うので信用することになり、神保町にあった会社が、秋元の話しによって近くの御茶ノ水近くの猿楽町に移転した。
 秋元は、地下鉄サリン事件の翌日に、郵便局から金を引き出した大内早苗と人物像がよく似ている。秋元は、福島県出身のエステシャンだ、と入社時に周囲に話していたことがあるが、大内早苗の情報とこの点がピッタリ一致している。
 大内早苗が菊池直子と同一人物かは、オウム幹部は、よく整形をして人を騙すとこがあり、菊池直子と大内早苗をオウム内で使い分けていたとすると、同一人物である可能性が高い。大内早苗と手配写真の菊池直子の顔は似ている。
 村岡達子の行動は、大内早苗のためである場合がほとんどで、大内早苗が逮捕されそうになると、最初に騒ぐのは村岡達子である。
 窃盗事件が、大内早苗のために行なわせたことも充分に有り得る話しで、
大島の思い込みの激しい仕事の仕方は、実は部下の秋元のためであった可能性がある。
 秋元は、菊池直子が指名手配されてから、文京区内で女子中学生や高校生を拉致して、「自分は悪くない」などと話し、中学生や高校生が不審がると、仲間が出てきてワゴン車に乗せて富士山のサティアンに連れて行った、という情報があり、このことを捜査していた警察署もある。
 大内早苗が菊池直子でないなら、何故、このような行動に出て、全然知らない人に対して「自分は悪くない」、などと言う不可解な行動に出るのかがわからない。
 この女は、神奈川県東白楽に住んでいた、麻原から「菊子」「きっこ」と呼ばれていた女である。
 村岡達子のことは「たつ子」「たっこ」と呼んでいた。
 おそらく、麻原と共に殺害した女の名前をあだ名にしていたと考えられる。
 菊子と達子は、姉妹で、麻原が父親である。鎌倉に住んでいたこともある。
 村岡達子がたつこなら、菊池直子はきくこであると考えられる。
 たつこと呼ばれていた女の本名は貴子であり、きくこと呼ばれていた女の本名は恵子である。貴子とたつこだと韻が似ているが、恵子を直子と呼ぶには違いすぎるので、きくこと呼んでいたのだろう。こうすることによって、恵子がなまってきくこになった、と説明できるからだ。
 
 M警察署で捜査していた窃盗事件とは、犯人がM調査会社の従業員である可能性が高いが、被害者と加害者が大島と秋元で、二人のやらせ事件であることも考えられる。
 例えば、大島が大内早苗のために盗みの命令をして暴力団構成員にさせていたが、大内は、あるタイミングを見計らって大内が大島の物を盗みに入ったというような具合である。
 そのため、捜査は難航していたが、その矢先にE川紹子が現れ、E川紹子の言う通りにしていたら、上祐が出てきて、署員の大量殺人が行なわれた。
 
 別の警察署で起きている第二課の課長の失踪と、今から10年くらい前に起きたM警察署の悲惨な警察官の大量殺人とは関係があるのだろうか。
 第二課の課長の会議とは、どこで行なわれていたのだろうか。 
 会議でもし、村岡の名前が挙がっていたとしたら、いきさつはもっと違っていたものになっていたのではないだろうか。 
 村岡は、O和田M子を殺害して皇太子妃M子になりすましている女である。秋元は、Aの宮紀子と同一人物である。
 紀子は、婚約当初からオウム信者であると噂されていた。