宝財探偵所の迷宮事件

宝財探偵所が未解決事件に挑みます。

宝財探偵所の迷宮事件 29-251    仮谷さん拉致事件のつづき 消えた警察課長

 警察課長はどこへ消えたか

 各警察署には、第一課や二課、というように、それぞれ課があり、殺人を捜査したり窃盗を捜査したりする課が分かれている。
 しかし、例えば二課の窃盗を捜査する警察の課長が、現場の警察官がせっかく捜査して後は犯人を逮捕するだけ、ということになった時に課長に伺いを立てて、逮捕していいかどうかを聞く。しかし、この時、課長がダメだ、というと犯人は逮捕できなくなる。
 どんなに証拠を集めても、その犯人が疑わしい、という時でもであるという。
 課長は、警視庁で会議に出席するが、その会議に出席した後から、警察署に来なくなり、代わりに新しい課長が今日から就任した○○です、というように新任課長が勤務してくるという。
 警視庁の会議に出席していた課長は、その後どうなったのだろうか。
 
 こんな話しがある。
 1998年か1999年頃に、文京区にあるM警察署の周りに、鑑識官と思われるたくさんの警察官が、M警察署からたくさんのダンボール箱を運び出す姿が、住人に目撃されている。
 白昼堂々のことなので、知っている人も多いかも知れない。
 この鑑識官によるダンボール箱の押収には、このような悲惨な警察官の大量殺人があったという。
 それは、M警察署は、オウムを指名手配した警察署として知られていて、熱心にオウムの捜査をしていた。しかし、ある時、警察署にE川紹子がやって来て、情報提供といって話しを聞いたりしていた。
 E川紹子は、テレビにもよく出演していたオウムウォッチャーと呼ばれるジャーナリストだが、オウム事件でこんなことがあったなど概要はわかるが、誰が指名手配犯なのか、という話しになると、ああでもない、こうでもないあの人かこの人かと話しをそらし、誰が指名手配犯かについては語ろうとしなかったらしい。
 しかし、M警察署の捜査で、一人の菊池直子と思われる女が浮上していた。M警察署は「M広告調査で働いている(た)秋元という人が菊池直子ではないか」と聞くと、E川紹子は、「その人は絶対に違う」と言い放ったという。
 M警察署の人は、あなたが秋元さんではないか、と聞いたらしいが、そのことに明確に答えなかったと思われる。
 秋元という女とE川紹子は、とてもよく顔の特徴が似ているし、声も同感じである。他の警察署もテレビの視聴者も、一度はE川紹子を「お前が菊池直子だろ」、と思ったことがあるはずである。
 M警察署の警察官は、E川紹子がそういうので、じゃあ、秋元は違う、ということで捜査をしなおしたが、犯人らしき女は秋元以外にいない。仕方がないので、秋元とは別の人を捜査することになり、しぶしぶ、絶対に違うのにな、と思いながら捜査をしていた。
 そして、ある日の昼休み、署員がくつろいでいるところへ、上祐(高橋克也)と思われる男が入ってきて、「この捜査をしているのは誰だ!!」と聞くので、責任者が「私です」というと、「こんなの人が犯人であるわけがないだろう!!」といきなり発砲してきた。
 警察官は、他の署員が見ている前で、銃殺されてしまったのだ。
 その直後、「犯人を特定したのは誰だ!!」と聞いて来たので、別の署員が「私です」と言った。その後に発砲があったかどうかはわからないが、この件で、M警察署の第二課はお前のせいだ、いやお前が悪い、などとののしりあいが始まり、第二課の警察署員が全員言い合いやののしり合い、ついには殺し合いが始まってしまったという。
 第二課は、警察官の遺体まみれとなり、誰かがそれを通報した。「警察官が殺し合いをしています、助けに来てください」というような通報だった。
 そこで駆け付けたのが、鑑識官らだった。
 しかし、さらに不思議なことに、殺し合いにより死んだ警察官の遺体は、病院などに運ばれたのではなく、M警察署の壁に塗り込めよう、ということになり、第二課の全員の死亡した警察官の遺体は、M警察署のかたわらに集められ、そこを空間として壁が塗り込められたという。
 この時のそのように提案した犯人の思惑としては、例え生き返っても、外には出られないので、窒息死するだろう、と思ってのことであるらしい。