宝財探偵所の迷宮事件

宝財探偵所が未解決事件に挑みます。

宝財探偵所の迷宮事件 29-695    仮谷さん拉致事件のつづき

 長野県岡谷市の看護助手殺人事件

 勝手に捜査する小杉巡査長

 1995年2月9日、長野県岡谷市で看護助手の女性(51歳)が殺害される事件が起きた。
 同僚が2月10日午後9時50分に出勤してこない同僚の井内さんを心配自宅を尋ね、居間の押入れで井内さんが死んでいるのを発見したという。
 井内さんは、前日の2月9日午前中に「知人の葬儀に参列する」と言い、早退した。
 井内さんの車は、カギがかけられた状態で止まっており、病院から自宅へ帰宅し、着替えて葬式に向かおうと思い、車のカギをかけっぱなしにしておいたところ、自宅で犯人に殺害されたということだ。
 井内さんの死亡推定時刻は2月9日午後1時30分頃であるということだ。

 同僚が被害者の家に尋ねたのは、午前9時50分。被害者は、前日知人の葬儀がある、と言って早退したが、被害者の自宅に尋ねるのには早すぎる時間ではないだろうか。
 前日知人の葬儀に参列したのなら、そのことで何か用が出来た、など、考える時間があったはずなのに、始業してから即座に被害者宅を尋ねている。
 井内さんを殺した犯人は、井内さんの家のカギを持っていて上がりこんでいたという可能性もあり、前日葬儀をしていた「知人」とは井内さんとは深い関係で、井内さん宅のカギを持っていたような関係なのではないだろうか。
 知人が持っていた井内さん宅のカギを手に入れ、井内さん宅に入り
待ち伏せしていたか同時刻に家に上がりこんでいたとしたら、知人は殺人により何者かに殺されていて、井内さんを殺した犯人と同一人物者が犯人である可能性もある。
 例えば、第一発見者の同僚が犯人だとすれば、井内さんが早退した後、自分も早退し、同時刻に車で井内さん宅の近くに車を止めてカギを使って井内さん宅に上がりこんでいたというも考えられる。
 あるいは、この同僚は、被害者の知人と自分も知人であり、実は同じように葬儀に参列する予定だったが、被害者にはそれを言っていなかった。そして、葬儀に参列した際に井内さんがいなかったことで翌朝自宅を尋ねた可能性もある。しかし、被害者宅は、電気コードが消えていたが、通帳や現金はそのまま残っていたということで犯人は、急いでいた形跡があり、それは、被害者と同じ「知人」の葬儀に出るために急いでいたという可能性もある。


 第一通報者は、第一発見者が犯人である場合、その通報を取り消す、とか、自分が第一通報者で事件の発覚の契機になった人物であることを自覚している場合には「その通報を取り消す」とか何とか理由をつけて逃れようとすることがあるのだという。
 よく、推理ドラマで第一発見者が疑われることがあるが、そういう内情はテレビでは公開しないのが常である。
 犯人は、自分が第一通報者であることを自覚し自分が通報を取り消す、とか、邪魔をすれば捜査が打ち切りになるが妨害されることを知っていて、わざと通報し、別の警察署で捜査をして(後述)身内を逮捕して自分の罪逃れにしたのではないだろうか。
 この事件を当時、東京の警視庁のM警察署の小杉巡査長が勝手に捜査をし、犯人ではない自分の警察署の近くの女性を犯人だと言い逮捕しているという。
 この女性は、元看護婦であり、被害者の身内か親戚である可能性がある。

 東京の警視庁M警察署の小杉巡査長がこの事件を勝手に調べていた。そして、M警察署の近くに住む女性R子さんを逮捕し拘束していた。
 しかし、当日、この女性には当日パートの仕事に出ていたというアリバイもある。
 女性は、以前に看護婦をしていたことがあり、犯人というよりも、被害者の井内さんの身内か親戚である可能性もある女性だった。

 犯人が小杉だとすれば、勝手に捜査し、犯人をでっちあげ、身内をさらに殺し、自分は逃走しようと思ってやったことだとつじつまが合ってくる。
 小杉は巡査長の身分で、このように管轄ではない警察署の事件を誰の断りもなく勝手に捜査していたのだろうか。
 巡査長と言えば交番勤務で、殺人事件の捜査を勝手に出来る身分とも思えない。
 小杉は、警視庁でこのように自分で上司の聞くこともなく、勝手に動くことが出来る立場だったのだろうか。