宝財探偵所の迷宮事件

宝財探偵所が未解決事件に挑みます。

宝財探偵所の迷宮事件 ⑫    ロサンジェルス襲撃事件

●事件名
 ロサンジェルス・銃撃殺害事件

●事件の概要
 1981年11月に、アメリカのロサンジェルスで、雑貨店経営のM社長夫妻が、何者かに銃撃され、妻は1年後日本の病院で死亡、夫は左足に怪我を負う事件が発生した。
 その時、妻には多額の保険金がかけられており、夫が保険金目当てに妻を殺すことを目的とした殺人事件ではないかと疑われた。
 
●事件の背景・いきさつ
 Mさんの妻は、この事件が起こる3ヶ月前に、チャイナドレスの仮縫い中に突然部屋に来た
M氏の愛人の女優Yさんに、怪我を負わされる事件が起こっていた。
 その時、夫は商談中で、その場には居合わせていなかった。
 夫のM氏には、前妻Cさんもいて、夫と離婚後、行方不明になっていた。
 Tさんという妻もいて、離婚後も夫の会社の取締役に就いていた。
この事件は、アメリカのロサンジェルスで起きた事件であったので、日本側に捜査権がなく、アメリカの捜査の進展で報道がされていた。
 日本では裁判が行われ、共犯者とされるO被告と、死亡した妻の夫のM被告に無罪の判決が出ている。

●犯人は誰か

 妻のKさんを銃撃した犯人は、逮捕されたO氏という人物で、もう一人の被疑者は夫のM氏で共謀犯かどうかが焦点だったが、M氏が、O氏をかばったため、O氏は無罪で、M氏が、共犯者が判別しないまま有罪となったが、後に証拠不十分ということで無罪になっている。

 当時、M氏には、愛人の女優Yがいたが、銃撃の何ヶ月か前に、夫のM氏が近くで商談中に、愛人のYさんが妻の部屋に入り喧嘩になり、妻のKさんが怪我をする事件が起きている。この事件も、夫のM氏がたくらんだとされる報道もあった。

 この商談相手は誰だったのか。
 妻のKさんは、何もなかったが日頃から、いいがかりをつけられることが多かったという。
 愛人Yさんは、どうしても妻のKさんが嫌いだということで、M氏もかばいきれなかったという。
 このKさんを銃撃したとされるOは、週刊B社から頼まれていた説がある。しかも、O氏は、諜報(元ペンタゴン長官の)かもしれない可能性がある。
 Kさんが怪我をする直前、Kさんは、チャイナドレスを仮縫いしていた。
 わざと狙われるように仕向けていた可能性もあるが、その商談自体が疑惑があるとはいえないだろうか。誰との商談だったのだろう。
 Kさんが怪我をした時の商談相手とO氏の関係はなんだろう。
 Kさんは中国人か中国と関係のある日本人だったかも知れず、アメリカの中国嫌いが原因にあるのではないかと思われる。
 例えば、Kさんがアメリカから狙われていたとして、殺せば金をくれてやるというようなことを前々からささやかれていたとして、殺した代償が保険金だったということはありうる。

 事件当日、2人は、広告(何の広告だろうか)で使う写真を撮影するため、ロスの駐車場にいた。すると2人の男が近づき、M氏とKさんを銃撃したという。

 誰かが近づいたら殺す合図、というような話が、実行犯と共犯者の間であったのだうか。
M氏がそのことを承知していたかどうかがわからない。
 O氏という人物と、M氏の愛人Yさんには関係はなかったのだろうか。
例えば、Kさんが嫌いだと言っていたYさんが、駐車場の2人に近づき、それが合図になって、2人を銃で撃ったのがO氏という仮説だが、この場合だと、O氏とYさんが共謀犯だが、ここで、M氏がそのことを知っていたかが問題だ。
 O氏とM氏が共謀なのか、O氏とYさんまたは第三者が共謀なのか、または別の場合があったのか、ということだ。

 M氏がKさんが殺されることを承諾していたか、全く知らなかったかが問題である。 
 
 積極的に、Kさんを殺そうとしていたのは、誰だったのだろうか。

 M氏は足を撃たれているが、それは自分でやったように言われているが、実のところは、どうなのだろう。誰かに撃たれたのだろうか。
 Kさんは左頬、M氏は左足を撃たれている。
もし、誰かに撃たれたのだとしたら、犯人のいいなりになっている可能性がある。それも問題にするべきである。銃撃された時、M氏は銃を持っていたのか、そうでないのかもわからない。持っていたとすれば、どこかに捨てて、それを誰かが拾ったという証言は今のところない。

 それを調べないという条件で、金をアメリカから受けているというような事件なのだろうか。

 M氏の前妻、Cさんという人も行方不明になっている。
 Cさんのことも含めて、全てM氏が保険金目当てに殺害した、と決めつけてしまうのは簡単だが、本当にそうなのだろうか。
 日本の未解決事件の場合、まず真っ先に配偶者が疑われる。しかし、真犯人は別人のこともある。
 
 宝財探偵所の迷宮事件-2につづく